アフリカ最大のワイン生産国:南アフリカ

「アフリカのワイン」と聞いても、いまひとつピンとこないかもしれません。
新世界の中では、アメリカやオーストラリア、チリなどのワインの方が、日本では馴染み深いでしょう。
しかし、アフリカでもワインの生産はおこなわれています。
北アフリカのモロッコ、チュニジア、アルジェリアではフランスのブドウ栽培がおこなわれており、ロゼワインは有名です。
このページでは、アフリカ大陸南端に位置する、南アフリカ共和国を取り上げ、解説していきます。
南アフリカは、アフリカ大陸最大のワイン生産国です。
良質なワインの上、コストパフォーマンスも高く、南アフリカのワインには年々関心が高まりつつあります。
南アフリカでは、18世紀にはすでにヨーロッパへ輸出が始まっていたため、
新世界でヨーロッパにワインを輸出した初めての国です。
アパルトヘイトの危機やフィロキセラの被害により一時衰退した時代もありましたが、
1990年代にアパルトヘイトが撤廃されてからは、ワインの輸出が増加し、国際化が急速に進みました。
ピノタージュ
南アフリカには、独自の品種である「ピノタージュ」という黒ブドウが生産されています。
このブドウは1925年にピノ・ノワールとサンソーの交配で誕生したブドウ品種。
世界でももっとも新しいブドウ品種の一つです。
※サンソー:ローヌブレンド(GSMブレンド)などの補助品種として使われる黒ブドウ。
ラズベリーやチェリーなどのフルーティーなアロマがある。渋みは少なめ。
ピノ・ノワールの欠点として暑さや病害虫に弱いことが挙げられますが、
それを丈夫なサンソーとかけ合わせることで欠点を補い、発育が早く、高い糖度のブドウ品種が誕生しました。
ブルーベリーやコーヒーのアロマがあり、さらに酸味と渋みのバランスが良いワインを生み出します。
長期熟成型のワインで、時間が経つとその魅力がさらに増します。
幅広い料理と合わせやすいことも、ピノタージュの魅力的な特徴でしょう。
南アフリカでは、以前はピノタージュの栽培が主流でしたが、最近ではカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培の方が多く、その他の国際品種の栽培も盛んにおこなわれています。
沿岸地域
南アフリカでは、ほとんどのワインを西ケープ州で生産しています。
西ケープ州の中でももっとも重要なのは、沿岸地域。
温暖な気候を生かして、カベルネ・ソーヴィニヨンやシラー、ピノタージュの生産がおこなわれています。
そして、これらのブドウ品種がもっとも多く栽培されているのは、ステレンボッシュ。
この地域のカベルネ・ソーヴィニヨンは特筆すべきもので、質の高いものは世界レベルのワインです。
下のクラスのものであっても、一定のレベルを保持しています。
ボルドータイプのブレンド赤ワインはすばらしく、フルボディの力強いワインを生み出しています。
また、パール、スワートランド、ステレンボッシュでは、シュナンブランの白ワインが生産されており、すばらしい品質のワインです。
シュナンブランの白ワインはフランス・ヴーヴレのものが有名ですが、ここで生産されるものも引けをとりません。
爽やかな味わいのものからリッチな味わいのものまで、さまざまなシュナンブランのワインを造っています。
キャップ・クラシックと呼ばれる、シャンパーニュ式で造られたものにシュナンブランを加えて造るスパークリングワインもあります。
また、狭い範囲で冷涼な気候の地域もあり、シャルドネやセミヨンの栽培もおこなわれています。
※狭い範囲において気候や土壌が微妙に変化することを「マイクロ・クライメット気候(ミクロクリマ)」と言います。
ケープ・サウス・コースト地域
冷涼気候のこの地域は、シャルドネなどの栽培に適しています。特に、エルギン地区が有名。
オリファンツ・リバー、ブレード・リヴァー・ヴァレー地域
この地域では、お手頃価格のワインが生産されています。
広大な畑でシュナン・ブランを中心とした白ブドウを栽培していますが、
ここで栽培されるものはブランデー用にまわります。
各地域名で銘柄を検索してみよう!
時期や年によっておすすめワインの銘柄は変わりますので、
ワイン通販サイトや検索サイトでお気に入りのワインを探してみましょう。
「南アフリカ」などの地域名で、またブドウ品種でも検索できます。
検索してみよう!
ワイン通販サイトENOTECA
南アフリカ共和国のワインについてでした。
日本では見かけることが少ないかもしれませんが、見つけたときにはぜひ試してみましょう。
価格の割には、高品質なワインが多く驚くことでしょう。
シュナン・ブランなどのすばらしい白ワインや、良質なボルドータイプのブランド赤ワインは外せません。
今回のLesson10〜Lesson13までは、世界のワインについて学びました。
国によって、また同じ国でも地域によってさまざまな特色がありました。
Lesson2で学んだ主要なブドウ品種以外にも、多くのブドウ品種が出てきましたね。
ブドウの種類やワインの味わいに対する知識が、また一歩深まったのではないでしょうか。
次のページからは、「日本のワイン」について解説したいと思います。