ブドウ品種
前ページでは、白ワイン用のブドウ品種の中でも特に有名なシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、シュナン・ブラン、ピノ・グリについて学びました。
続いてこの章でも、白ワイン用のブドウ品種を学んでいきましょう。
日本の固有品種や香りが強い品種など、特徴のあるブドウ品種も紹介します。
セミヨン Sémillon

セミヨンは、甘口ワインの原料となることで有名な白ブドウ品種です。
果皮が薄いため貴腐菌がつきやすく、貴腐ワインも造られています。
セミヨンから造られる有名な貴腐ワインには、フランスのボルドー地方で造られる「ソーテルヌ」があります。
セミヨンはソーヴィニヨン・ブランとブレンドされることが多い品種で、甘口のほか辛口も造られますが、
樽熟成させることでリッチな味わいになります。
世界の栽培地面積は約22,000haです。
味
穏やかな酸味。豊かなボディ。オーク樽で熟成した辛口ワインは、シャルドネに似たような味わいになる。
香り
レモン、ハチミツ、アプリコットの香り。
主な産地
フランス(ボルドー、南西地方、プロヴァンス)、オーストラリア(ハンター・ヴァレー、マーガレット・リヴァーなど)、南アフリカなど
ゲヴュルツトラミネール Gewürztraminer

ゲヴュルツトラミネールは個性的で強いアロマをもつ白ブドウ品種で、「アロマティック種」と言われることもあるほど。
香りだけで品種を判別できるほど、アロマがはっきりとしています。
酸味が強い品種なので、遅い時期に収穫した「遅摘み」のブドウから造ったワインや貴腐ワインで知られていますが、ブドウの酸味が最も強い、まだ若いうちに収穫して造られるワインもあります。
世界の栽培地面積は約14,000haです。
味
穏やかな酸味、ほんのりとした苦味。重厚な口あたり。
香り
ライチの香り。バラの花の香り。ショウガの香り。
主な産地
フランス(ジュラ、アルザス)、ドイツ、イタリア、アメリカ(カリフォルニア州~オレゴン州)など
ミュスカ・ブラン Muscat Blanc

ミュスカ・ブランは、古代ギリシャ発祥の白ブドウ品種で、古くからワイン造りに使用されてきました。
辛口ワイン、甘口ワインのほか、スパークリングワインや酒精強化ワインなども造られています。
世界の栽培地面積は約31,000haです。
ミュスカ・ブランから造られるワインで有名なのは、イタリア北部のピエモンテ州で造られる「モスカート・ダスティ」。
甘口の微発泡性ワインです。
味
フルーティーでジューシー。爽やかな酸味。
香り
オレンジ、メロン、ハチミツなどの華やかな香り。
主な産地
イタリア(ピエモンテ、ロンバルディアなど)、フランス(ローヌ渓谷)、ギリシャ、スペインなど
甲州 koshu

甲州は、山梨県特有のブドウ品種です。元々は食用として育てられていました。
大ぶりな果粒と房が特徴です。
果皮が赤みを帯びたブドウですが、白ワイン用のブドウ品種になります。
味
ほのかな酸味。みずみずしい味わい。軽く飲みやすい。
香り
メロン、青草のような香り
主な産地
日本(山梨県)
ピノ・ブラン Pinot Blanc

ピノ・ブランは、ピノ・ノワールの突然変異でできた白ブドウ品種。
冷涼な気候を好みます。
ドイツでは「ヴァイスブルグンダー」、イタリアでは「ピノ・ビアンコ」と呼ばれています。
辛口の白ワインや、微発泡性のスパークリングワインを造るのに用いられます。
世界の栽培地面積は約15,000haです。
味
酸味多め。爽やかな口あたり。
香り
洋梨や桃の香り。
主な産地
ドイツ(バーデン、ファルツ)、イタリア(ロンバルディア)、オーストリア、フランス、チェコなど
白ワイン用のブドウ品種である、セミヨン、ゲヴュルツトラミネール、ミュスカ・ブラン、甲州、ピノ・ブランの5種を紹介しました。
日本固有の品種である「甲州」は聞いたことがある人も多かったのではないでしょうか。
果皮が赤い白ブドウは、見た目から欧州の品種とは異なりましたね。
身近な「甲州」ワインもぜひお試しください。
次の章でも引き続き、白ワイン用のブドウ品種を見ていきます。