Lesson2-5 白ワイン用ブドウの種類(2)

ブドウ品種

前ページでは、白ワイン用のブドウ品種の中でも特に有名なシャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリング、シュナン・ブラン、ピノ・グリについて学びました。

続いてこの章でも、白ワイン用のブドウ品種を学んでいきましょう。
日本の固有品種や香りが強い品種など、特徴のあるブドウ品種も紹介します。

セミヨン Sémillon

セミヨンは、甘口ワインの原料となることで有名な白ブドウ品種です。
果皮が薄いため貴腐菌がつきやすく、貴腐ワインも造られています。
セミヨンから造られる有名な貴腐ワインには、フランスのボルドー地方で造られる「ソーテルヌ」があります。

セミヨンはソーヴィニヨン・ブランとブレンドされることが多い品種で、甘口のほか辛口も造られますが、
樽熟成させることでリッチな味わいになります。
世界の栽培地面積は約22,000haです。

穏やかな酸味。豊かなボディ。オーク樽で熟成した辛口ワインは、シャルドネに似たような味わいになる。

香り

レモン、ハチミツ、アプリコットの香り。

主な産地

フランス(ボルドー、南西地方、プロヴァンス)、オーストラリア(ハンター・ヴァレー、マーガレット・リヴァーなど)、南アフリカなど

ゲヴュルツトラミネール Gewürztraminer

ゲヴュルツトラミネールは個性的で強いアロマをもつ白ブドウ品種で、「アロマティック種」と言われることもあるほど。
香りだけで品種を判別できるほど、アロマがはっきりとしています。

酸味が強い品種なので、遅い時期に収穫した「遅摘み」のブドウから造ったワインや貴腐ワインで知られていますが、ブドウの酸味が最も強い、まだ若いうちに収穫して造られるワインもあります。

世界の栽培地面積は約14,000haです。

穏やかな酸味、ほんのりとした苦味。重厚な口あたり。

香り

ライチの香り。バラの花の香り。ショウガの香り。

主な産地

フランス(ジュラ、アルザス)、ドイツ、イタリア、アメリカ(カリフォルニア州~オレゴン州)など

ミュスカ・ブラン Muscat Blanc 

ミュスカ・ブランは、古代ギリシャ発祥の白ブドウ品種で、古くからワイン造りに使用されてきました。
辛口ワイン、甘口ワインのほか、スパークリングワインや酒精強化ワインなども造られています。
世界の栽培地面積は約31,000haです。

ミュスカ・ブランから造られるワインで有名なのは、イタリア北部のピエモンテ州で造られる「モスカート・ダスティ」。
甘口の微発泡性ワインです。

フルーティーでジューシー。爽やかな酸味。

香り

オレンジ、メロン、ハチミツなどの華やかな香り。

主な産地

イタリア(ピエモンテ、ロンバルディアなど)、フランス(ローヌ渓谷)、ギリシャ、スペインなど

甲州 koshu

甲州は、山梨県特有のブドウ品種です。元々は食用として育てられていました。
大ぶりな果粒と房が特徴です。
果皮が赤みを帯びたブドウですが、白ワイン用のブドウ品種になります。

ほのかな酸味。みずみずしい味わい。軽く飲みやすい。

香り

メロン、青草のような香り

主な産地

日本(山梨県)

ピノ・ブラン Pinot Blanc

ピノ・ブランは、ピノ・ノワールの突然変異でできた白ブドウ品種。
冷涼な気候を好みます。
ドイツでは「ヴァイスブルグンダー」、イタリアでは「ピノ・ビアンコ」と呼ばれています。

辛口の白ワインや、微発泡性のスパークリングワインを造るのに用いられます。
世界の栽培地面積は約15,000haです。

酸味多め。爽やかな口あたり。

香り

洋梨や桃の香り。

主な産地

ドイツ(バーデン、ファルツ)、イタリア(ロンバルディア)、オーストリア、フランス、チェコなど


白ワイン用のブドウ品種である、セミヨン、ゲヴュルツトラミネール、ミュスカ・ブラン、甲州、ピノ・ブランの5種を紹介しました。

日本固有の品種である「甲州」は聞いたことがある人も多かったのではないでしょうか。
果皮が赤い白ブドウは、見た目から欧州の品種とは異なりましたね。
身近な「甲州」ワインもぜひお試しください。

次の章でも引き続き、白ワイン用のブドウ品種を見ていきます。