オーストリア

オーストリアのワイン生産の特徴として挙げられるのが、首都ウィーンの市街地にブドウ畑があることです。
首都にワイン生産のためのブドウ畑があるのはとても珍しく、他の国ではなかなか見られません。
オーストリアは、近年注目を集めているワイン生産国の一つ。
特に、オーストリア原産で主要品種でもある「グリューナー・ヴェルトリーナー」の辛口白ワインが有名です。
ワインの生産地域は主に東側に集中していて、もっともワインの生産が多いのが北東部のニーダーエスタライヒ州。国内ワインの60%の生産を誇り、主にグリューナー・ヴェルトリーナーをはじめ、リースリングなどが生産されています。
南東部にあるブルゲンラント州では、「ブラウフレンキッシュ(Lesson11-1 ドイツのワインを参照)」や「ツヴァイゲルド」といった黒ブドウの高品質赤ワインが造られています。
※ツヴァイゲルド:オーストリアでもっとも多く生産されている黒ブドウ。ブラウフレンキッシュとザンクト・ラウレント種というブドウの交配から生まれた品種。フルーティーで酸味がある。
オーストリアは1985年に、低品質ワインに甘みとまろやかさを出すためにジエチレングリコールという化学物質が意図的に添加された事件が起こり、それ以降ワインの規制が強化されました。
それによってオーストリアのワインは品質がかなり向上したという経緯があります。
ハンガリー

ハンガリーには22ヵ所のワイン産地があります。
南部のヴィラーニ地域では、「カベルネ・フラン」、「メルロー」、「カベルネ・ソーヴィニヨン」、
「ケークフランコシュ」を使った、ボルドータイプのブレンド赤ワインを生産しています。
北東部内陸のエゲルでは、「雄牛の血」という意味の「エグリ・ビカヴェール」があり、
強い渋みとプラムやラズベリーといったアロマがあるブレンドの赤ワインです。
※ケークフランコシュは、「ブラウフレンキッシュ」の別名。
しかし、ハンガリーで世界的に有名なのは、やはり貴腐ワインの「トカイ」。
世界三大貴腐ワインとして称えられています。
トカイは昔から各国の王族に愛され、ルイ14世に「王のワインにして、ワインの王である」と称えられました。
トカイでは主に「フルミント」が栽培され、フルミントからは貴腐ワインのほか、極辛口の白ワインも造られています。
トカイワインの種類
トカイに使われるブドウ品種:
フルミント、ハールシュレヴェリュ、シャルガ・ムシュコタイ(ミュスカ・ブランの別名)、クーヴェールスールー、ゼータ、カバール
貴腐は湿気がある地域でブドウに発生し、乾燥して干からびます。
最終的にブドウはレーズンのようになり、貴腐ブドウとなります。
これがトカイのすばらしい甘口のワインを生み出しているのです。

トカイ・アスー
アスーとは、貴腐ブドウのこと。
トカイ・アスーは普通のブドウに貴腐ブドウを混ぜて造られています。
最低でも18ヶ月以上オーク樽で熟成させたもの。
トカイ・エッセンシア
トカイ・エッセンシアは、貴腐ブドウ100%で造られるトカイ。
とても希少かつ高級なワインで、貴腐ブドウのみで造られるのは世界中でこのワインだけ。
非常に甘いので、伝統的にはスプーンで飲まれます。
その他、普通のブドウと貴腐ブドウを選別せずに造る「サモロドニ」、
トカイの中でも希少な辛口である「マーシュラーシュ」などもあります。
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時期や年によっておすすめワインの銘柄は変わりますので、
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「オーストリア」「ハンガリー」などの地域名で、またブドウ品種でも検索できます。
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ワイン通販サイトENOTECA
ワインといえばヨーロッパの中でも西側諸国のイメージが強いですが、オーストリアやハンガリーといった東欧諸国でも盛んにワイン造りがおこなわれています。
ここまでは旧世界のワインについて解説しました。
次のページからは、比較的ワインの歴史が新しい新世界のワインについて学んでいきましょう。