ブルゴーニュ

この章では、ブルゴーニュについてお伝えします。
ブルゴーニュもボルドーと並び、フランスのワインを牽引してきた一大産地です。
フランス東部に位置し、南北に300kmブドウ畑が続きます。
ブルゴーニュは、赤ワイン、白ワインともに有名で、ボルドーが「ワインの女王」と評されるのに対し、ブルゴーニュは「ワインの王」と評されます。
冷涼で乾燥した気候を生かし、赤ワインは「ピノ・ノワール」、白ワインは「シャルドネ」から造られます。
ブルゴーニュのブドウ畑は相続により畑が分割され、一つの畑に複数の所有者がいることが珍しくありません。
これに対して、一つの生産者が一つの畑を所有していることもあり、これを「モノポール」と呼びます。
ドメーヌとネゴシアン
自社畑があり、ブドウの栽培とワインの醸造を両方おこなうワイナリーを「ドメーヌ」と言います。
しかし、小規模のためワインの醸造をおこなえない農家もあり、これらの農家からブドウを買ってワインの醸造をおこなう酒商(ネゴシアン)の存在もブルゴーニュのワイン造りに貢献しています。
ドメーヌは小規模であるのに対し、ネゴシアンは大企業であるのが一般的。
ドメーヌの方が個性的で品質の高いワインを生み出すとは言われていますが、さまざまな農家からブドウを買いつけてワインの醸造をおこなうネゴシアンのワインは、安定した品質のワインを醸造することができます。
ブルゴーニュの主な地域

ボージョレ地区
ボージョレ地区は、ブルゴーニュの最南部に位置します。
毎年秋に解禁されるボージョレ・ヌーヴォーは、この地区で醸造される有名なワイン。
ボージョレ・ヌーヴォーはもともと、ブドウの収穫祭で飲まれるお祝いの新酒でしたが、
収穫から2ヶ月以内で飲めるワインであることからパリで大ブームとなり、その後は世界中で認知度を高めてきました。
ボージョレ・ヌーヴォーは軽やかでフルーティーな味わいのあるブドウ品種「ガメイ」から造られますが、醸造方法に工夫があります。
通常の赤ワインはブドウを潰しますが、ボージョレ・ヌーヴォーの製造ではブドウを潰さず丸ごとタンクに入れて発酵させます。
そうすると数日でも色が濃くなって美しいルビー色になり、渋みがまろやかでフレッシュな味わいのワインに仕上がるのです。
この製法は「マセラシオン・カルボニック」というボージョレ・ヌーヴォーの製造でおこなわれる特殊な製法です。
▶︎ボージョレ・ヌーヴォーの解禁日は11月の第三木曜日。

ボージョレ地区にはボージョレ・ヌーヴォー以外にも、熟成させるタイプの赤ワイン「クリュ・ボージョレ」も製造していて、10〜20年の長期熟成の高級ワインもあります。
シャブリ地区
シャブリ地区は、ブルゴーニュの最北部に位置し、辛口の白ワインで有名な地域です。
冷涼な気候と石灰質土壌のため「シャルドネ」の栽培が中心。
ミネラル香(火打ち石のような香り)が特徴のエレガントな白ワインを生み出しています。
シャブリ地区で最高とされる「グラン・クリュ(特級畑)」のブドウ園では、糖度が高いブドウが収穫され、オーク樽熟成の良質なワインを醸造しています。
コート・ドール地帯
ディジョンから南へ続く地帯は「コート・ドール(黄金の丘)」地帯と呼ばれ、ワインの名醸地となっています。
コート・ド・ニュイ
コート・ドール地帯の北半分がコート・ド・ニュイ。
「ピノ・ノワール」を中心に赤ワインを醸造しています。
この中でも「ヴォーヌ・ロマネ村」には6つのグラン・クリュがあり、誰もが知っている「ロマネ・コンティ」の畑もここにあります。
コート・ド・ボーヌ
コート・ドール地帯の南半分はコート・ド・ボーヌ。
この地区には15のグラン・クリュがあり、気候の変化に富んだ地域なので畑ごとにワインの個性も異なります。
赤ワイン、白ワインともに高品質のワインを生み出しますが、特に南部の方の土壌は「シャルドネ」の栽培に適しており、エレガントな白ワインが生産されています。
ボージョレ・ヌーヴォーやロマネ・コンティなど、世界でも有名なワインの名前が出てきました。
これらのワインを産出するブルゴーニュは、まさにワインの王と呼ばれるのにふさわしい地方です。
次回は、フランスのその他の地方について学びましょう。