ワイン王国:フランス〈ボルドー〉

今では世界中でワイン造りがおこなわれていますが、国や地域によって歴史や習慣が異なるので、ワイン造りも地域によってさまざまな特色があるようです。
Lesson10からは、世界のワインについて学びましょう。
まずは、ワイン王国フランスです。
ワインといえば、まずはフランスを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
ワインの知識がない人でも、「ボルドー」「ブルゴーニュ」「シャンパーニュ」など、
ワインの生産で有名な地方を知っているぐらいです。
フランスのワインはとても繊細で複雑な味わいがあり、世界に名だたる有名なワインを数多く生み出してきました。新世界でワインの生産が広がり、その土地での気候や土壌を生かして栽培・醸造された個性的なワインが生み出されても、やはりフランスのワインにはなかなか敵いません。
地域別に、フランスのワインについて解説していきます。
ボルドー

ワインの名醸地として知られるボルドーは、フランスの南西部に位置する地方です。
ボルドーにはドルドーニュ川とガロンヌ川が流れており、川を境目に右側が「右岸」、左側が「左岸」となります。右岸には「サンテミリオン地区」や「ポムロール地区」があり、
左岸には「メドック地区」「グラーヴ地区」「ソーテルヌ地区」があります。
ボルドーは特に赤ワインが有名で、この地方で生産される8割以上が赤ワイン。
優雅でエレガントな味わいのボルドーワインは、「ワインの女王」とも称され確固たる地位を築いています。
メドック地区
メドック地区は小石混じりで水はけが良い土壌のワイン産地。
この土壌に適したブドウ品種は「カベルネ・ソーヴィニヨン」で、これに「メルロー」「カベルネ・フラン」「プティ・ヴェルド」をブレンドし、長期熟成させたワインを造ります。
特に優れた地域は「ポイヤック」と「マルゴー」で、優良生産地に指定されています。
サンテミリオン地区
ボルドーで最も美しい産地とされるサンテミリオン地区は、粘土質の土壌で、「メルロー」を主に栽培。
メルローに「カベルネ・フラン」をブレンドし、リッチな味わいのワインを生み出しています。
家族経営で小規模のシャトーが多いのがこの地域の特徴。
ソーテルヌ地区
赤ワインで有名なボルドーですが、ソーテルヌ地区の甘口白ワインは格別。
この地域は朝露の影響でブドウに貴腐菌がつきやすく、極上の貴腐ワインを醸造しています。
ブドウ品種は貴腐菌がつきやすい「セミヨン」が主体。
ボルドーの五大シャトー
シャトーとは、フランス語で「城」を意味します。
ボルドーでは、ブドウの栽培からワイン醸造をおこなうワイナリーのことを「シャトー」と言い、
ボルドーの醸造家のほとんどが「シャトー・〇〇〇」という名前で、ワインのラベルにも表示されています。
ボルドーの五大シャトーは、1855年パリ万国博覧会で制定されたボルドー独自の格付け「グラン・クリュ」において、第1級を与えられた4つのシャトーと、1973年に昇格した1つのシャトーから成ります。
五大シャトーのうち、4つのシャトーがメドック地区にあり、残り1つはグラーヴ地区です。
- シャトー・ラフィット・ロートシルト
- シャトー・ラトゥール
- シャトー・ムートン・ロートシルト
- シャトー・マルゴー
- シャトー・オー・ブリオン
「シャトー・ラフィット・ロートシルト」は、五大シャトーの中でも筆頭格のシャトー。
優雅でエレガントな味わいのワインを生み出す最高峰のシャトーの1つです。
「シャトー・ムートン・ロートシルト」は、1973年の格付けで第1級に昇格したシャトー。
「シャトー・オー・ブリオン」は唯一グラーヴ地区から選出されたシャトーで、五大シャトーの中でも香り高いワインを生み出します。
次の章は、ボルドーと並ぶワインの名醸地「ブルゴーニュ」についてです。