Lesson2-3 赤ワイン用ブドウの種類(3)

ブドウ品種

赤ワイン用のブドウ品種の続きです。
前ページでは、黒ブドウの中でも生産量が多いシラーや、ボジョレー・ヌーヴォーで知られるガメイなどについて学びました。

このレッスンでも黒ブドウ品種について学びます。
できるだけ多くのブドウ品種を知り、ワインの知識を深めていきましょう。

好きなワインに使われているブドウや、興味のある国(地域)で多く栽培されているブドウから覚えるなど、楽しく学習できると良いですね。

ネッビオーロ Nebbiolo

ネッビオーロは、イタリアのピエモンテ州の代表的な黒ブドウ品種です。
世界の栽培地面積は約6,000haで、栽培地面積はそんな広くありません。
非常に扱いが難しいブドウ品種で、栽培条件がそろっているピエモンテ州以外では、栽培が難しいと言われています。

「ネッビオーロ」というブドウの名前よりも、この品種の主要生産地である「バローロ」「バルバレスコ」の方がよく知られているかもしれません。
産地名がそのままワインの名前にもなっています。ワインの色は淡い色味です。

しっかりとした渋みと酸味、コクがある。

香り

チェリー、バラの香り。長期熟成でトリュフや皮革の香りが現れる。

主な産地

イタリア(ピエモンテ)、メキシコなど

グルナッシュ Grenache

グルナッシュはスペイン原産のブドウ品種で、スペインでは「ガルナッチャ」と呼ばれます。
世界の栽培地面積は約181,000ha。ワインの色は、紫がかった美しいルビー色です。

フランスのローヌ地方にある名産地「シャトーヌフ・デュ・パプ」では、ワイン用ブドウの生産の70%以上がグルナッシュです。

控えめな渋みと酸味。果実味が豊か。

香り

ドライストロベリー、ローストプラムの香り。フレーバーが強め。熟成すると皮革のような香りが現れる。

主な産地

フランス(ローヌ渓谷など)、スペイン、イタリアなど

プティ・ヴェルド Petit Verdot

主要産地の一つであるフランスのボルドーでは、ブレンド用に使われる黒ブドウ品種の一つです。
なかでも、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローにブレンドする「ボルドー・ブレンド」によく使われます。

一方で温暖な気候の地域(オーストラリアやアメリカなど)では、プティ・ヴェルド単一でもワインが造られています。

世界の栽培地面積は約7,200haです。

しかりとした渋み。キレのある後味。

香り

ブラックチェリー、プラムの香り。ライラックやセージなどのハーブ香。スミレの花のような香り。

主な産地

スペイン(カスティーリャ=ラ・マンチャなど)、フランス(ボルドー)、オーストラリアなど

マルベック Malbec

フランス南西部カオール周辺が原産のマルベック。世界の栽培地面積は約39,000haです。
世界生産量の75%がアルゼンチンで栽培されています。
マルベックから造られるワインは、「黒ワイン」と呼ばれることもあるほど、色調の濃いワインになります。

アルゼンチンのマルベックワインは樽熟成の期間によってタイプが異なります。
樽熟成無し〜短期間のものがスタンダードタイプ。
一方で高級品質のマルベックはレセルヴァ・タイプで、樽熟成を長めにすることが多いです。

同じ品種でもアルゼンチンとフランスでは、味やアロマが異なります。

タンニンが非常に豊富なため渋みが強い。しっかりしたボディ。フルーティー。最後にチョコレートの風味。

香り

プラムやブルーベリーの香り。熟成によりチョコレートやモカの香りも加わる。

主な産地

アルゼンチン(メンドーサなど)、フランス(カオール)など

バルベーラ Barbera

イタリア北部で生産量が多い黒ブドウ品種です。
世界の栽培地面積は24,300ha。
値段が手頃で、イタリアのピエモンテ州ではデイリーワインとして親しまれています。濃い色調のワインです。

バルベーラのワインは、樽熟成なしのものと樽熟成ありのものがあり、それぞれ味わいも異なります。

しっかりとした酸味。渋みは少なめ。果実味が豊か。

香り

サワーチェリー、ブラックベリーの香り、天草などのハーブ系の香り、樽熟成するとチョコレートのような甘い香りが加わる。黒胡椒も香りも。

主な産地

イタリア(ピエモンテ)、アメリカ(カリフォルニア)など

ピノ・タージュ pinotage

ピノタージュは、ピノ・ノワールとサンソーを交配させて誕生した黒ブドウ品種。
1925年に誕生した、南アフリカの固有品種です。
世界の栽培地面積は約6,400haで、そのほとんどが南アフリカです。

ピノタージュからは、軽い味わいのワインから、リッチな味わいのワインまで幅広いワインを造れます。
品質の悪いピノタージュは、除光液のような刺激臭がしますが、これは揮発酸が発生してしまうためだと言われています。

ほどほどの渋みと、控えめの酸味。

香り

ブラックチェリー、ブラックベリーの香り。コーヒー、チョコレート、甘いタバコのフレーバー。

主な産地

南アフリカ(マルムスベリー、パール、ステレンボッシュ)など


今回は、ネッビオーロ、グルナッシュ、プティ・ヴェルド、マルベック、バルベーラ、ピノ・タージュについて学びました。
国や地方により、固有のブドウ品種があるのは興味深いことです。
さまざまなワインを飲んで、ブドウの特徴を感じてみましょう。

次のページからは、白ワイン用のブドウ品種を学んでいきます。