Lesson6-5 ワインテイスティングSTEP3(2)

味わう

前章ではワインの味を決める要素について、「甘味」「酸味」「渋み」「アルコール度」を説明しました。

また、これらの要素が合わさって感じるワインの重厚さを区別する言葉として「ボディ」についてもお伝えしました。

この章では、実際にワインを口にふくんで味わうワインテイスティングの方法を学びましょう。

ここでのワインテイスティングでは、ワインを口にふくんだとき、感じる味わい
(甘味、酸味、渋み、アルコール度)やそのバランス感、そしてボディのボリュームなどを調べていきます。

さらに飲んだ後に残る香りや味、余韻の強さもチェック。

それでは手順を確認していきましょう。

1.適量のワインを口の中にふくむ

ワインを口に入れる量は、少なすぎず・多すぎないように注意します。
目安としては、大さじ1杯程度です。

ワインを口にふくんだら、舌で噛むようにして口の中全体にワインをゆきわたらせます。

ワインを口に入れたときに感じるアタック(第一印象)を調べてください。

「まろやか」「スッキリしている」など細かい表現ではなくてもかまいません。

2.味の要素を確かめる

ワインを口にふくんだまま、味の要素をチェックしていきます。

ワインの味の要素は、甘味→酸味→渋み→アルコールの順番に確認していきます。

1.甘味

甘味は下の前方の方で感じられるので、舌が最初に感じる味です。
ワインが甘口なのか辛口なのかみてください。辛口ワインでも、ほのかな甘味を感じることがあります。

2.酸味

酸味を感じると唾液が出ます。舌がピリピリと感じることも。
酸味にもいろいろあり、リンゴ酸などによるシャープな酸味や、熟成によってまろやかになった酸味があります。

3.渋み

ワイン特有の味わいである渋みは、口が渇くような感じがします。
ブドウ由来のタンニンは唇と歯の間、樽由来のタンニンは舌の中心で感じられるでしょう。

渋みも「丸みのある渋み」「かたい渋み」など表現できます。渋みと同時に、苦味を感じることも。

4.アルコール

アルコールは最初に口に含んだときにも強く感じますが、ワインを飲み込むときに喉の奥で熱を感じることができます。アルコールの強さもチェックしましょう。

5.ボディ

ボディのボリューム感をチェック。
ボディが重厚だと口の中にフレーバーが感じやすく、ライトだとわずかに感じる程度です。

3.余韻(フィニッシュ)

余韻は、ワインを飲み込んだ後に口の中に残る味や香りのこと。
ワインによって余韻の強さや長さが異なります。

温暖な産地のワインは、エキス分が濃いので余韻を強く長く感じることが多いです。

一方で酸味が強いワインは他の味の要素を弱めるので、余韻が短くなります。
さっぱりとしてキレの良い味となるので、余韻が短いワインが必ずしも悪いというわけではありません。

余韻で感じる味は、香りとつながることが多いですが、STEP2でチェックしたワインのアロマがここで再び確認できることもあります。

余韻が長く残るワインは以下の通り。

  • エキス分が濃い
  • アルコール、渋み、苦味が強い
  • 残糖が多い

ワインを口にふくんでから飲み込むまでは10〜15秒ほど。
あまり長くワインを口にふくんでいると味がわからなくなってしまいますので、このぐらいの時間を目安にしてください。
プロのテイスティングでは、口にふくんだワインを吐き出しますが、そのまま試飲してもかまいません。

「口にふくむ」→「味わう」を繰り返しながらワインテイスティングしていきます。

味わいを表現するときのポイント

ワインテイスティングでは誰にでも伝わりやすく、再現性が高く、簡潔に、詳細に表現することがポイント

例えば、「酸味がある」だけでなく「まろやかな酸味」「シャープな酸味」とより詳しく表現してみましょう。
また、「かなり酸味がある」などの抽象的な表現は避けます。
このような抽象的な表現は、人によって感じ方が異なるためです。

例えば強すぎる酸味は「酢のような酸味」などと表現します。

人によって異なる味覚の敏感さ

味覚が敏感であるか、ないかは人それぞれ異なります。
舌には突起状の「味蕾(みらい)」という器官がありますが、この味蕾が多ければ多いほど、味に敏感になります。

肉眼でチェックできますので、自分の舌をチェックしてみても良いでしょう。

一般的に、アジア・アフリカ・南米人の方が白色人種よりも味覚に敏感です。
また性別による差もあり、女性の方が男性よりも味覚に敏感と言われています。

味覚に敏感な人は、「苦味」が苦手。
そして舌ざわりや温度、油っぽさにまで敏感です。

甘口の白ワインや、渋みのまろやかなワインを好む傾向があります。

味覚に敏感でない人は、苦味を感じづらく、辛いものや味の濃いものを好みます。
渋みの多い赤ワインなどがおすすめです。

このように、味の敏感さによっても好みのワインが異なってきます。


STEP1ではワインの外観を、STEP2ではワインの香りを、STEP3ではワインの味をテイスティングしました。

次のページでは、これまでのワインテイスティングで感じたことを記録としてまとめていきます。