ロゼワインの製造方法

前章までは赤ワイン、白ワインの醸造方法について学びました。
同じワインでも少しずつ醸造方法や過程が異なります。
ワインは比較的醸造がシンプルなお酒とはいえど、細やかな温度管理や熟成にかける時間など、手間暇がかかることがわかりましたね。
このページでは、ロゼワインについて学びます。
ロゼワインは、春から夏にかけて親しまれることが多いワイン。
特にヨーロッパでは、近年ロゼワインの消費が増えているようです。
日本でも人気があり、デパートやスーパーなどでも普通に見かけるようになりました。
ロゼワインは白ワインのように甘口から辛口まであり、味わいの幅が広く、料理に合わせやすいワインです。
また美しいピンク色のワインは、テーブルを華やかにしてくれます。
ロゼワインには、大きく分けて「セニエ法」「直接圧搾法」「混醸法」という3つの醸造方法があります。
いずれの方法も赤ワインと白ワインの製造方法の「6.熟成」〜「9.瓶詰め」と基本は同じで、それ以前の工程が異なります。
ちなみに、赤ワインと白ワインを混ぜて造る方法を「ブレンド法」と言いますが、この方法はEUでは禁止されています。
これは伝統的なロゼワインの製法を重んじるためです。
例外として、シャンパーニュ地方に限り、ロゼのブレンド法が認められています。
セニエ法
セニエ法では黒ブドウを使用。
赤ワインの醸造と同じように、除梗・破砕したブドウを醸して、薄く色づいた果汁に果皮と種子を漬け込んだままアルコール発酵させる方法です。
漬け込む時間は8時間〜24時間ほどで、ちょうど良い色になったら圧搾して果皮や種子を取り除き、その後は果汁のみで発酵させていきます。
次に紹介する直接圧搾法よりも色が濃く、華やかな香りのロゼワインに仕上がります。
【セニエ法の醸造工程】
- ブドウの収穫・選果
- 除梗・破砕
- マセラシオン(醸し)
- セニエ
- アルコール発酵
- 「熟成」以降は白ワインと同様
直接圧搾法
直接圧搾法も黒ブドウを使用。
醸造方法は白ワインを造るときと同じで、除梗後に黒ブドウをそのまま破砕・圧搾し、搾り取った果汁のみを発酵させます。
ロゼワインの色味は、圧搾機で段階的に圧力をかけることで調整。
直接圧搾法は、プロヴァンスのロゼワイン造りでよく見られる醸造方法で、淡い色合いで美しく、高品質なロゼワインになります。
【直接圧搾法の醸造工程】
- ブドウの収穫・選果
- 除梗
- 破砕・圧搾
- 沈殿(デブルバージュ)
- アルコール発酵
- 「熟成」以降は白ワインと同じ
混醸法
混醸法では、黒ブドウと白ブドウを両方用いて醸造。黒ブドウと白ブドウを除梗・破砕後、アルコール発酵とマセラシオン(醸し)をさせて造ります。これは、赤ワインを造るときと同じ方法です。
混醸法は主に、ドイツのロゼワイン造りで用いられている醸造方法になります。
【混醸法の醸造工程】
- ブドウの収穫・選果
- 除梗・破砕
- アルコール発酵、マセラシオン
- 「熟成」以降は白ワインと同じ

ロゼワインのアルコール発酵期間
ロゼワインのアルコール発酵では、できあがりのイメージに合わせて10日〜30日ほどかけて発酵させていきます。
発酵期間が短ければブドウ糖が分解されずに糖分が残るため、甘口のロゼワインに。
アルコール発酵に時間を長くかければ、糖分が分解されて辛口のロゼワインになります。
ロゼワインの熟成
ロゼワインの醸造では、樽熟成やマロラクティック発酵(二次熟成)をすることはあまりありません。
マロラクティック発酵をするとまろやかな味わいのワインになりますが、爽やかな風味がなくなってしまいます。
そのため、一部のロゼワインを除いて、マロラクティック発酵をさせることは少ないようです。
ロゼワインの醸造方法について学びましたが、いかがでしたか。
ロゼワインの醸造方法には主に3通りの醸造方法(セニエ法、直接圧搾法、混醸法)があることがわかりましたね。ロゼワインは、産地や造り手によって醸造方法が比較的自由。
だからこそそれぞれの産地で生まれたロゼワインの味や香り・色味の違いを、消費者である私たちが楽しめるのでしょう。
次の章では、スパークリングワインの醸造方法を見ていきましょう。