Lesson3-2 白ワインができるまで

白ワインの製造方法

このレッスンでは、白ワインの醸造方法について学びますが、赤ワイン造りとはどのように異なるのでしょうか。
前ページで学んだ赤ワインの醸造方法と違いを確認しながら進めていきましょう。

1.収穫、選果

白ワインの原料である白ブドウを収穫し、潰れているものなどは取り除き選果。
白ワイン造りでは、まれに黒ブドウが使われることもあります。

2.除梗(じょこう)、破砕

赤ワイン造りと同じ作業です。
ブドウの房から粒を取り、ワインを造る際には必要のない果梗(ブドウのヘタと柄)を取り除き、軽くブドウの実を潰します。

ただし、白ワインの場合は果梗がついていた方がブドウが絞りやすくなり、タンニンや酸が抽出しやすくなります。そのため、除梗をせずに次の工程に移ることもあります。

3.圧搾

圧搾機にかけて果皮と種子を取り除き、果汁だけを取り出す作業。

赤ワインは除梗・破砕後すぐに発酵に入りますが、白ワイン造りでは圧搾作業に移ります。
それは、赤ワインとは異なり、白ワインは果皮や種子を使わず果汁だけを発酵させるためです。

発酵に用いるのは果汁だけですが、圧搾前に果皮と種子を果汁に数時間漬け込むワイナリーもあります。
これは白ワインの風味をさらに豊かにするための作業です。

なお、雑菌の繁殖を防ぐ「亜硫酸塩」は圧搾後に投入します。

4.沈殿

圧搾をして果皮と種子を取り除いても、果汁の中には細かな不純物が残っています。
不純物が残っていると品質の高いワインができないため、取り除きます。

果汁をタンクに入れて、半日程度かけて細かな不純物などの細かな澱(おり)を沈殿させます(デブルバージュ)。
澱をしっかりと取り除けば、キメが細かく透明度の高いワインができあがります。

5.アルコール発酵

不純物を取り除いた果汁に酵母を加え、アルコール発酵させていきます。

白ワインの発酵温度は赤ワインよりも低く、15℃~20℃の環境で発酵させます(赤ワインの発酵温度は通常25℃~30℃)。
発酵温度を低くする理由は、白ワインのフレッシュでフルーティーな香りと味わいを保つためです。

ブドウ糖が全て分解されてアルコールになれば辛口の白ワインになり、酵母の活動を抑えて糖分を残せば甘口の白ワインになります。
つまり、この工程で辛口になるか、甘口になるかが決まります。

6.澱引き(おりひき)

赤ワインの製法とは異なり、熟成前にタンクの下に澱を沈殿させ取り除きます。

澱引きを熟成後に行う場合、「シュール・リー(澱の上)」という醸造方法になります。

7.熟成

【ステンレスタンクでの熟成】早飲みタイプの白ワインにする場合は、発酵後のワインをステンレスタンクに入れ、熟成。

【樽熟成】長期熟成させてコクのある白ワインを造る場合は、樽に移して二次発酵させます(マロラクティック発酵)。
樽由来の香味がワインに移り、よりまろやかで、ふくよかな白ワインができあがります。

アルコール発酵させるために加えた酵母は、発酵後は微生物とともに澱となってワインの中で沈殿しています。
ワインと澱を攪拌(かくはん)させることで、旨味成分をワインに溶け込ませることができます。
これを「バトナージュ」と言い、バトナージュされたワインはまろやかな味になります。

8.清澄(せいちょう)、ろ過

赤ワイン同様に、清澄剤を使用してワインの透明度を高めてクリアに。
さらに、ろ過によって不純物を取り除きます。

9.瓶詰め

瓶詰め直後のワインは不安定のため、温度管理された倉庫で静かに寝かせてから出荷します。
瓶熟成してから出荷される白ワインもあります。


白ワインの醸造方法について学びました。
赤ワインの醸造との大きな違いは、除梗と破砕の後に圧搾作業に入ることでしたね。

白ワインの醸造で特に大切な工程は、圧搾後の沈殿(デブルバージュ)です。

果汁が濁っていると、アルコール発酵がうまく進まなかったり、きれいな色のワインにならないなど、良いワイン造りができなくなります。
デブルバージュをしっかりおこなうことで、品質の高い白ワインに仕上がるのです。

次の章は、ロゼワインの製造方法についてです。