Lesson1-4 ブドウに良い気候と土壌

ブドウ栽培の鍵はテロワール

良いワインを生産することに欠かせないのは、良いブドウを栽培することです。

そして、良いブドウにはテロワールが重要です。
テロワールとは、ワインを語る上では欠かせない言葉ですが、ブドウにまつわるあらゆる環境のことを言います。
例えば、気候・土壌・地形・標高などのすべてです。

この章では、良いブドウを栽培するための生育環境について解説していきます。

気候

ブドウ栽培に適する気候は主に4つあり、それぞれの気候に合ったブドウ栽培がおこなわれています。

  • 大陸性気候・・・ヨーロッパの一部やアメリカ大陸などに見られる気候。四季がはっきりしていて、比較的乾燥している。
  • 高山性気候・・・温帯地域の標高2000m以上の場所で見られる気候。冷涼な気候で一日の気温差が激しい。
  • 海洋性気候・・・ヨーロッパの広い地域などで見られる気候で、海から来る温暖な風の影響で気温の差が小さく、湿度が高い。
  • 地中海性気候・・・ヨーロッパ南部に見られる気候で、年間を通して温暖。夏は降水量が少なく乾燥している。

日照

ワイン用のブドウ栽培のためには、日照時間が最低でも年間1000〜1500時間は必要です。
日照時間はブドウの糖分、タンニン、色素の生成に大きな影響を与えるため、ブドウ栽培には特に重要です。

気温

ブドウは温暖な気候を好みます。
好ましい年間の平均気温は10℃〜20℃。
開花時期には15℃〜25℃、成熟期には20℃〜25℃必要です。

水分

ブドウの栽培には適度な水分量が必要ではありますが、雨量が多すぎると樹が過度に成長してしまうので
果実の方に栄養がまわらず、あまり良いブドウができません。
また水分を取りすぎて水っぽいワインになってしまうこともあります。

好ましい年間降水量は、500ml〜900mlとされています。

また開花時期から収穫期までは、病害を防ぐために湿気が多いのはよくありません。
乾燥した晴れの日が多いのが理想です。


これらの条件をクリアするために、例えば気温が高い地域では気温が低い標高の高い場所でブドウを栽培したり、
河川に面した傾斜で栽培して水面の照り返しを得て日照量を増やしたりするなどの工夫がおこなわれています。

土壌

地域によって土壌には差があり、土壌によって適するブドウ品種は異なりますが、
一般的にブドウ栽培に適した土壌は「水はけがよくやせた土地」が良いとされています。

水はけが良いのが好ましい理由は、樹が水分を求めて地中広くに根を張るためです。
水分を吸収するときに、ミネラルや養分も一緒に吸い上げます。

肥沃な土地よりもやせた土地が良いのはどうしてでしょうか。
栄養分が少ないと、ブドウは種の保存のために樹の成長はほどほどにし、それよりも良い実をつけようとします。
そのため、ワイン造りにふさわしいブドウが収穫できるのです。

ここでは、ワイン生産地に見られる主な土壌を3つ取り上げます。

砂利質土壌

砂利を多く含むため、非常に水はけが良い土壌です。
また石が太陽光を反射するので、蓄熱にも優れています。
カベルネ・ソーヴィニヨンなどの栽培に適しています。

石灰質土壌

炭酸カルシウムが含まれており、ミネラルが豊富で水はけの良い土壌。
シャルドネやシュナン・ブランなどの栽培に向いた土壌です。

粘土質土壌

保水力に優れ、日照りに強い土壌。日照りに弱いメルローなどに向いている土壌です。


ワインのテロワールについて解説しました。

カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなど、ブドウ品種名がいくつか登場しましたが、Lesson2から順番に詳しく学んでいきます。